留学ビザが切れたら帰国しなきゃダメ?気をつけるべき2つのポイント

外国人が、日本の大学や専門学校などに通うためには、「留学ビザ」が必要になります。

 

このビザは、日本の学校で勉学を行うための資格ですが、もしこのビザが切れてしまったら、学校をやめて、帰国することになるのでしょうか。

 

留学ビザと在留期間について、詳しくご説明いたします。

 

留学ビザとは?

入管法と在留資格

外国人が日本に入国・在留する手続きを定めた法律が、「出入国管理及び難民認定法」(入管法)」という法律です。

 

この入管法では、外国人が日本で行う活動や地位を類型化して、「在留資格」を36種類に定めています。

 

さらに、その在留資格ごとに、日本に在留できる期間(在留期間)を定めているのです。

留学ビザとは?

外国人が、日本の大学や日本語教育機関などに通いたい場合、「留学ビザ」という在留資格を取得する必要があります。

具体的には、次のいずれかの教育機関に外国人が通う場合とされています。

  • 大学、大学院、短大、専修学校の専門課程、準備教育機関、高等専門学校
  • 高等学校、専修学校の高等課程又は一般課程、各種学校、設備及び編制に関してこれらに準ずる教育機関

なお、専ら夜間通学したり、あるいは通信によって教育を受けたりする場合を除きます。

留学ビザのアルバイト

留学ビザでは、就労を全く禁止されているわけではなく、アルバイトを行うことはできます。ただ、アルバイトを行う前に、「資格外活動許可」の申請を行い、事前に許可を得なければなりません。

 

働ける時間は、原則として1週間につき28時間以内で、夏休みなどの長期休業期間中は、1日8時間以内となっています。

留学ビザのインターンシップ

会社が、留学ビザを持った学生に対して、就職活動の一環として行うインターンシップでは、上記の労働時間の制限が緩和されます。

 

対象となる外国人は、以下のとおりです。

  • 留学ビザを持ち大学(短期大学は除く)に在籍し、インターンシップを行う年度末で修業年度を終え卒業に必要な単位をほぼ修得している人
  • 留学ビザを持ち大学院に在籍し、インターンシップを行う年度末で修業年度を終える外国人

また、対象となる活動は、以下のとおりです。

  • 就職活動の一環として行う職場体験を目的とする活動
  • 大学等で学んだ専門的知識等を生かし、専修学校の専門課程を修了した外国人については、専攻した科目との関連性が認められるもの

留学ビザの更新

更新手続きの方法

入国の際に与えられた在留期間を超えて、日本で勉学を続けたい場合には、「在留期間更新許可」の申請を行わなければなりません。

 

この申請は、在留期間の満了日の3ヶ月前から、手続きを行うことができます。

 

在留期間が切れるギリギリで申請をすると、許可が下りる前に期限が切れる可能性がありますから、できるだけ早く申請した方がいいでしょう。

 

この申請は、地方入国管理官署で行い、手数料としては4、000円(収入印紙)が必要です。

 

必要書類などは、以下のとおりです。

  • 在留期間更新許可申請書
  • 写真(申請前3か月以内に正面から撮影された無帽、無背景で鮮明なもの。縦4㎝×横3㎝)1枚
  • パスポートと在留カード
  • 在学証明書・成績証明書など
  • 日本滞在中の経費支弁能力を証明する文書

手続きをしないまま期間が過ぎたら

もし更新手続きを行わないまま、在留期間が過ぎていたら、在留資格を持たずに日本に滞在していることになります。

 

従って、不法滞在とみなされ、処罰されたり、本国に強制送還されたりします。

 

在留期間が過ぎていることに気づいたら、速やかに入国管理局に出頭し、担当者に在留期間が過ぎている旨を伝えます。また、その際には、なぜ期限が過ぎることになったか、なぜ更新許可申請ができなかったなど、事情を説明することになります。

 

その上で、担当者の指示に従うことになります。

 

そのまま本国に一旦帰国することになるのか、あるいは特別に更新許可を申請できるか、外国人のそれぞれの事情によって異なります。

申請中に過ぎたら

更新許可申請をする時期が遅れて、申請中であるにもかかわらず、在留許可が過ぎる場合も考えられます。

 

ただ、在留期間中に更新手続きを行っていますから、次のような救済措置が取られています。

  • 在留期間の満了日までに申請した場合、申請に対する処分が在留期間満了までに行われないときは、在留期間が満了しても処分が決定するまで、同じ在留資格で在留できる。
  • あるいは、上記の処分が在留期間満了から2か月までなされなくても、その2か月間は、同じ在留資格で在留できる。

まとめ

近年、日本にも留学生が増えてきました。

 

それに伴って、留学ビザに関するトラブルも目立っています。

 

特に留学ビザの在留期間は、他の在留資格の期間に比べて短いため、更新手続きには注意が必要です。

 

行政書士井上通夫

熊本県出身。福岡大学法学部法律学科卒業。在学中は、新聞部編集長として、学内新聞を発行。憲法・行政法ゼミ(石村ゼミ第18期生)所属。大学卒業後は、大手信販会社、大手学習塾に勤務。平成18年度行政書士試験に合格後、平成20年7月福岡市で行政書士事務所を開業、現在に至る。扱う案件は、主に相続・遺言、民事法務(内容証明・契約書・離婚協議書等)、公益法人業務(社団・財団法人)など幅広く対応。

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