入国管理局 支局 出張所の違いと管轄 【就労ビザの申請方法】

ビザの申請変更等(正確には、「在留資格の申請・変更等」)のための書類を作成したら、どこに提出したらよいのでしょうか。

 

その答えは、“入国管理局”です。

 

でも、東京都千代田区にある法務省入国管理局では、直接ビザの申請・変更等をすることができません。実際に申請書類を提出できるのは、全国に8つある地方入国管理局やその支局・出張所なのです。

 

それでは今回は、ビザの申請・変更等の申請先における注意点を確認していきましょう。

 

ビザ申請書類の提出先①~海外にいる外国人を呼び寄せる場合~

海外にいる外国人を日本に呼ぶ場合の注意点として、誰がどこにビザの申請をすればよいのかを確認していきます。

会社が外国人を日本に呼んで雇用する場合

最近特に増えてきたのが、日本の会社が海外在住の外国人を日本に呼んで雇用するケースです。

 

この場合には、外国人を日本に招く会社が本人に代わって、ビザの申請(正確には、「在留資格の申請」)を日本で行うことができます。

 

どこに提出するのかは、就労先が会社の本社なのか、それとも他の都道府県にある支社なのかによって異なります。それぞれのケースで、具体的な注意点を確認しましょう。

 

就労先が本社のケース

ビザ申請先は、その会社の所在地を管轄する地方入国管理局やその支局・出張所です。

 

たとえば、東京都にあるY株式会社が雇用主だとしましょう。そうすると、東京を管轄している以下の役所に申請することが可能です。

 

  • 東京入国管理局
  • 東京入国管理局立川出張所 
  • 東京入国管理局横浜支局の川崎出張所(※1※2)

※1横浜支局には申請できません。

※2東京都でも、町田市,狛江市 多摩市,稲城市に本社がある場合に限定されます。

 

 

就労先が他の都道府県にある支社のケース

ビザ申請先は、実際に就労する場所を管轄する地方入国管理局やその支局・出張所です。

 

たとえば、本社が東京都にある会社の千葉支店で働くという場合では、千葉県を管轄している以下の役所に申請することになります。東京都を管轄する役所ではないというところが、注意点です。

  • 東京入国管理局
  • 千葉出張所

 

日本にいる外国人が、本国から家族を呼び寄せたいとき

呼び寄せる家族などが、本人に代わってビザの申請をすることができます。

 

ビザ申請先は、居住予定地を管轄する地方入国管理局やその支局・出張所になります。

 

たとえば埼玉県さいたま市に居住予定ならば、埼玉県を管轄している以下の役所に申請することになります。

 

  • 東京入国管理局
  • さいたま出張所
  • 高崎出張所

ビザ申請書類の提出先②~ビザの変更・更新の場合~

ビザの変更・更新(正確には「在留資格の変更・更新」)申請の場合は、既に外国人本人が日本にいますから、本人が申請をすることになります。

 

そしてこの申請のケースでは、外国人の方が現在居住されている住所地を管轄する役所が、その申請先となることが注意点です。

 

なぜなら変更・更新の際に、転居を伴うことが多いからなのです。

 

既に「留学」資格のビザを持って滞在している留学生を雇用する(ビザの変更)ケースで考えてみましょう。

転居の予定が無い場合

ビザの変更・更新(正確には「在留資格の変更・更新」)の申請をするにあたって、転居を必要としない場合は、特に重要な注意点はありません。申請先は、あくまで留学生の現在の居住地を管轄する役所ということになります。

 

就労を機会に、他の都道府県に転居予定の場合

たとえば神奈川県相模原市に住んでいる留学生が、東京都に本社のある会社の埼玉支店に就労する場合を考えてみましょう。現住所からでは通勤に支障が出るため、さいたま市への転居を考えているというようなケースです。

 

この場合、ビザの変更(正確には「在留資格の変更」)申請は、就労地や転居予定地を基準とすることはありません。あくまでも留学生の現在の居住地を基準とします。

 

したがって、申請先は以下のようになります。

 

  • 東京入国管理局横浜支局
  • 川崎出張所
  • 立川出張所(※1)

※1神奈川県については、相模原市のみを管轄とする

 

さて、ここで一つ問題が生じます。それは、在留カードの発行です。

 

在留カードの発行は原則、申請先の役所になるということです。つまり就労予定地である埼玉県に転居してしまうと、わざわざ埼玉県から在留カードを受け取りに、横浜や川崎、立川の申請先まで行かなければならなくなるのです。

 

このケースでは、埼玉県と神奈川県ですからまだよいのですが、もしも就労先が沖縄だったりすると、在留カードを受け取るために飛行機で往復することになるかもしれません。こんなことをして、無駄な時間とお金を費やすわけにはいきませんよね。

 

そこで転居予定地を管轄している役所で受け取りができるよう、ビザの変更申請の際に申告しておくことが、大事な注意転となるのです。ちゃんと申告さえしておけば、わざわざ遠方まで受け取りに行くという、無駄を省くことが可能になります。

まとめ

ビザの申請・変更(正確には、「在留資格の申請・変更」)は、全国に8つある地方入国管理局やその支局・出張所で行います。

 

その際に海外にいる外国人を日本に呼ぶ場合は、就労ビザならば就労地を管轄する役所に申請します。そうでないなら、居住予定地を管轄する役所に申請しなければなりません。このように申請先が二つに大きく分かれます。

 

一方で、既に日本に滞在している外国人のビザの変更や更新は、申請先の基準は一つしかありません。その外国人の方が現在住まわれている居住地が基準となり、その居住地を管轄する役所に申請すればよいのです。

 

ただし転居を予定されている場合には、申請のときに転居予定地を管轄する役所で在留カードを受け取ることができるよう、その旨を申告しておく必要があるということです。

 

この注意点さえ忘れなければ、大きな問題を抱えることはないかと思います。

 

申請先の管轄については、入国管理局のホームページ(http://www.immi-moj.go.jp/soshiki/index.html)で事前に必ず確認しておきましょう。

 

たとえば「さいたま出張所」では、千葉県に住む外国人の方のビザ変更・更新申請は可能です。しかし、「さいたま出張所」では千葉県で就労予定の外国人を招くためのビザの取得申請は、受け付けてもらえません。

 

このような微妙な扱いの違いもありますので、入国管理局のホームページで確認しておきましょう。

 

行政書士齊藤学

千葉県行政書士会会員・葛南支部船橋幹事。 25年間の会社勤務経験を経て2016年に行政書士として独立。市民法務と国際業務を中心に活動し、ビザの申請取次業務にも従事。

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