70ポイント必要? 【高度専門職ビザ】取得要件のポイント制とは

高度専門職という在留資格には、多くの優遇措置があります。

 

このような優遇措置が認められるということは、高度専門職として外国人を採用しやすくなるという日本側の都合だけでなく、雇用される側の外国人にとっても、非常にメリットのある話です。

 

では、どのような要件を満たせば高度専門職として在留資格が認められるのかを確認していきましょう。


「高度専門職」の在留資格取得要件とは?

高度専門職の在留資格取得要件は入国管理局が定めるポイント制で「70ポイント以上を獲得できる外国人」です。

 

もう少し補足するならば、「70ポイント以上を獲得できることを証明できる外国人」ということになります。いくら自分では70ポイント以上あると主張しても、それを書面で明らかにできなければ意味がないのです。

 

高度専門職

 

高度専門職の区分とポイント項目とは?

「高度学術研究分野」、「高度専門・技術分野」、「高度経営・管理分野」の3つの区分があり、求められるポイント項目(「学歴」、「職歴」、「年収」、「年齢」、「その他」)とポイント数が少しずつ異なっています。

 

詳細はこちらのリンクに入国管理局が公開しているポイント計算表がございますので、興味がある人はご覧になってください。以下、3つの区分ごとに事例を使ってご紹介しましょう。

高度学術研究分野

高度学術研究分野とは、官民問わずに、教育機関または研究所での教育・研究活動を行います。たとえば、“専門分野の博士号を持っている年齢36歳の外国人の研究者(研究歴8年)を年収1,000万円で雇いたい”という場合を考えてみましょう。

 

まず、学歴項目は博士号取得ということだけで、30ポイントを獲得できます。年齢36歳で年収1,000万円ですから、年齢ポイント5点と収入ポイントの40点が加わります。研究歴8年がありますので、職歴(実務経験)項目で更に15ポイントが加わります。

 

これらを合計すると、全部で90ポイントになります。その他として、この外国人の方が特許を取っていたりすれば、更に20点のボーナスポイントが付加されます。

高度専門・技術分野

高度専門・技術分野とは、自然科学・人文科学分野での専門知識・技術をもった活動を行います。


たとえば、“情報処理を大学で学んだ28歳の優秀な技術者(実務経験3年)を年収800万円で雇用する”というケースを考えてみましょう。


まず学歴項目として、修士号取得で20ポイント。職歴は3年ですから5ポイント、28歳で年収800万円となると、年齢で15ポイント、収入項目で30ポイントが加算されます。ここまでの合計で70ポイントです。

 

その他、職務に関する外国の資格を持っていれば、ボーナスポイントとして、5点が付加されます。

高度経営・管理分野

高度経営・管理分野とは、企業を経営・管理したりする活動の他、弁護士事務所や監査法人事務所などを経営・管理したりする活動です。


たとえば、“大学中退、情報処理会社の重役(経営管理を5年担当)であった45歳の人物を、「取締役」として年収2,500万円で雇用する”ケースを検討してみます。


学歴ポイントは、残念ながらゼロです。職歴として15ポイント、年収ポイントが40点加算です。ここまでで、55ポイントにしか到達できていません。

 

しかし、取締役ということで、ボーナスポイントが5点付きますので、なんとか合計60ポイントまでは到達です。高度専門職としての在留資格を取得する最低ラインには、あと10点は必要です。

 

もしも採用予定の外国人の方が、日本語能力試験でN1を取得していれば、15ポイントを加算することができるので、一気に問題は解決できます。

 

それが難しいとなると、一つの手段として、年収を3,000万円以上に変更して雇用するという方法もあります。この方法が可能ならば、年収ポイントが50点になるため、70点以上をなんとか達成できることになります。

まとめ

高度専門職という在留資格を取得するためには、まずは「高度学術研究分野」、「高度専門・技術分野」、「高度経営・管理分野」の3つの区分に応じて、70点以上のポイント獲得を証明できることが必須です。

 

そういう意味では、非常に先を見通しやすい要件にはなります。ただし、繰り返しお伝えしますが、書面で証明できなければポイントにならないので、ご注意ください。

 

行政書士齊藤学

千葉県行政書士会会員・葛南支部船橋幹事。 25年間の会社勤務経験を経て2016年に行政書士として独立。市民法務と国際業務を中心に活動し、ビザの申請取次業務にも従事。

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