【1からわかる!】就労ビザを持っていればアルバイトも可能?

就労ビザ(在留資格)を申請し、日本での就労を許可された外国人の方が、ちょっとしたアルバイト的なお仕事をしてみようと思うこともありますね。

 

また、就労ビザ(在留資格)で働いている外国人の方と知り合い、臨時のアルバイト的なお仕事をお願いできないものかと考えるのも、もっともなことです。

 

そこで、就労ビザ(在留資格)で働く外国人の方のアルバイトについて、注意点を確認しましょう。

入管法上、問題のないアルバイト

無報酬のボランティアで仕事をすることは、問題なくできます。また臨時の単発のアルバイトについては、報酬や謝礼といったものを受け取っても問題ありません。

 

入管法_問題ないアルバイト

 

したがって、本当にたまたま、臨時的な報酬が発生するようなお仕事を引き受けたとしても、入管法上のお咎めがあるわけではないのです。


入管法上、問題となるアルバイト

留学のビザ(在留資格)で入国している学生は、原則アルバイトはできません。あくまでも、目的は日本で勉学に励むことだからです。但し、資格外活動許可を取得すれば、留学生でもアルバイトは可能です。

 

留学生のアルバイトについてはこちら

 

しかし、就労ビザ(在留資格)を申請し、日本での就労を許可された外国人であっても、継続的なアルバイトをすることは原則できません。

 

そう言われると、なぜ?という疑問が頭に浮かびます。どちらも“働く”ことは一緒なのですから。

 

そこで、就労ビザについて少し詳しく確認しましょう。

就労ビザ(在留資格)とは何か

そもそも外国人の方は、自由に誰でも日本に入国することはできないのです。これは日本に限ったことではなく、世界中の国に関していえることです。

 

したがって、外国人の方が日本に入国するには、ビザがなくてはなりません。本来ビザとは、「査証(VISAS)」のことです。パスポートの「査証(VISAS)」欄に押されたスタンプであったり、証紙だったりします。

 

そのビザを取得するためのものが、「在留資格」です。ところで条約を交わすことによって、短期滞在や観光については、ビザは不要とすることはよくあることです。そのため、在留資格やビザについては知らない方が多いのも、現実です。

 

しかし外国人の方が日本で働くためには、就労のための在留資格を取得し、就労ビザを得なければ入国できないのです。このことを、絶対に忘れてはいけません。

取得した就労ビザ(在留資格)と違う種類の仕事はアルバイト禁止

日本で滞在する為に必要な在留資格は、全部で27種類あります(入国管理局『在留資格一覧表』)

 

その中で就労できる在留資格は、「高度専門職」、「経営・管理」、「法律・会計業務」、「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「企業内転勤」、「技能」、「技能実習」などの17種類です(身分系の在留資格を除きます)。

 

たとえば「技能」の在留資格は、『本邦の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動』と定められており、外国料理の調理師やスポーツ指導者などがその代表例となっています。

 

したがって、「技能」の在留資格でビザを取得した外国人の調理師は、日本において調理師として働くことで、日本での滞在が許可されているのです。

 

母国語を教えるのが上手だからといって、語学教師の仕事をすることは許されません。あくまでも取得した在留資格でしか、日本には滞在できないというのが注意点です。その結果、就労ビザ(在留資格)を取得した外国人の方であっても、取得した在留資格と違う種類の仕事はできないのです。

 

取得した就労ビザ(在留資格)と違う種類の仕事を合法的にアルバイトする方法

就労ビザ(在留資格)で許可された仕事とは違う仕事をすることは、原則できません。しかし、許可を得ることで、合法的にアルバイトをすることができます。

 

これを「資格外活動」といいますが、その許可を得るにはどうすればよいのでしょうか。

個別的許可を得る

就労ビザ(在留資格)を取得した外国人の方は、自分が住む場所を管轄する入国管理局に、資格外活動許可の申請をすることになります。このときの許可は「個別的許可」になりますので、アルバイト先まですべて決まっていることが前提です。

 

ビザ(在留資格)が「留学」、「家族滞在」、「特定活動(継続就職活動)」の場合には、「包括的許可」といい、申請の段階で何も決まっていなくてもよいというものがあります。しかし就労ビザ(在留資格)の場合には、あくまでも「個別的許可」です。

許可される資格外活動の制限

資格外活動の許可を得ても、そのアルバイトについて無制限に活動できるわけではありません。あくまでも主たる活動は、取得した就労ビザ(在留資格)でなければなりません。そのため、個別に活動時間の制限が定められることは理解しておきましょう。

 

また本来の就労ビザ(在留資格)の有効期限までしか、資格外活動を行うことはできません。就労ビザ(在留資格)更新の際には、資格外活動許可の更新の申請も合わせて行うようにしましょう。

 

その他にも、単純労働や風俗関係に従事したり、公序良俗に反する活動や法令で禁止されている活動をしたりすることは、認められません。

取得した就労ビザ(在留資格)と同じ仕事は許可なくアルバイト可能

取得した在留資格とは違う種類の仕事については、資格外活動の許可を得ないと、アルバイトはできません。

 

でも、同じ種類の仕事ならば許可なくアルバイトは可能です。たとえば、調理師として「技能」の在留資格を得て入国している外国人は、他の飲食店で調理師としての仕事をすることは可能なのです。

 

これは取得した就労ビザ(在留資格)と一致した仕事なので、入管法上は、問題ないことになります。入管法上は問題ないとしましたが、雇用先との問題は残りますので、そこが注意点となります。何が問題かといいますと、“競業避止義務”があるかどうかということです。

 

競業避止義務

 

同じ仕事を他で行っていいのかどうかが、契約上どのように定められているか、就業規則がどうなっているかということです。そこを確認しておかないと、契約違反になることがありますので、気をつけましょう。

 

まとめ

外国人の方が日本に滞在できるのは、あくまでも法務大臣の裁量によるものです。就労ビザ(在留資格)を申請して許可されている以上、許可された就労活動と違う種類の仕事は原則できません。

 

その他の活動をするには、資格外活動の許可が必要です。しかし、資格外活動が中心となってしまってはいけませんし、単純労働や風俗関係の活動はできないなどの注意点がありますので、覚えておきましょう。

 

就労ビザ(在留資格)と同種の仕事ならば、許可なくアルバイトをすることは可能です。   

 

 

行政書士齊藤学

千葉県行政書士会会員・葛南支部船橋幹事。 25年間の会社勤務経験を経て2016年に行政書士として独立。市民法務と国際業務を中心に活動し、ビザの申請取次業務にも従事。

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