外国人の方を契約社員として雇用する際に注意するべき4つのポイント

就労ビザ(在留資格)を申請する際には、事前に雇用契約を交わしておきます。この場合、一般的には正社員として雇用することが多いと思われます。

 

しかし雇用形態には、正社員の他にも、契約社員、派遣社員など様々にあります。

 

そこで、外国人の方が就労ビザ(在留資格)を申請するときに、正社員以外の契約社員などの雇用形態で認められるのか、そして認められるならばどのような注意点があるのかが気になるところです。それらを確認してみましょう。

 

就労ビザ(在留資格)の取得要件

就労ビザ(在留資格)を申請して認められるためには、以下の要件を満たさなければなりません。

 

①就労ビザ(在留資格)毎による学歴または職歴(職務経験)

②日本人と同等以上の報酬

③雇用する会社(招へい機関)の安定性・継続性・収益性

④その他(外国人の方の素行、勤務場所、雇用の必要性)

 

これらの要件を、たとえばITの技術者を例として確認してみます。

 

[IT技術者の場合、就労ビザ(在留資格)は、「技術・人文知識・国際業務」の「技術」に該当します。]

就労ビザ(在留資格)の取得要件 ①学歴または職歴(職務経験)

IT技術に関連する分野を専攻して大学(大学院、短期大学、専門士を取得できる専門学校を含む)を卒業しているか、卒業見込みでなければなりません。

 

そうでなければ、IT技術者として10年以上の実務経験が必要です。

 

どちらも条件を満たさない場合には、「情報処理技術に関する試験の合格または資格の保有」が条件となります。 

就労ビザ(在留資格)の取得要件 ②報酬

次の②の要件ですが、自社で雇用している日本人IT技術者と同等以上の報酬であれば問題ありません。ただし、その金額が他社を含めた一般的な金額よりも低すぎる場合には、認められない場合もあり得ます。

 

就労ビザ(在留資格)の取得要件 ③安定性・継続性・収益性

雇用する会社(招へい機関)については、4つのカテゴリーに分けられており、カテゴリー1に属する「日本の証券取引所に上場している企業」などは信用性が高まり、安定性・継続性・収益性が認められやすくなります。

 

カテゴリー4に属する場合には、安定性・継続性・収益性を証明するための資料を複数調えることが求められています。

 

就労ビザ(在留資格)の取得要件④その他

当該外国人の方を本当に雇用する必要があるのか、それだけの規模で事業を行っているのか、外国人の方が日本で就労することでメリットがあるのか、デメリットはないのか等が検証されます。

 

IT技術者として雇用するにも関わらず、PCも使っていない事務所が勤務場所であったりすると、許可される可能性は低くなるでしょう。

 

雇用形態において注意すべき要件とは

就労ビザ(在留資格)を取得するための要件を確認しましたが、雇用形態に直接影響を与えるものはありません。しかし、就労ビザ(在留資格)を申請するに当たって注意点をあげるならば、3番目の要件ということになります。

 

契約社員の場合には「継続性」という観点から、契約期間が問題になり得る場合があるからです。たとえば1か月や3か月という短期間で、「継続性」が評価されるでしょうか。

 

一般的な就労ビザでは3か月という短期間がありますが、雇用契約期間とは別問題です。短期間の契約期間では、「継続性」に欠けるとして許可されない可能性があります。そのため、最低1年以上の契約期間とすることが一般的ではあります。

 

まとめ

就労ビザ(在留資格)を申請するに当たっては、雇用形態を気にする必要はありません。仕事内容、仕事場所、仕事期間、必要性などの方が圧倒的に重要です。

 

したがって、契約社員であっても、問題なく就労ビザ(在留資格)を申請することはできます。

 

ただし、契約期間は1年以上としておくことが注意点であり、その方が就労ビザ(在留資格)を得やすいといえます。

 

 

行政書士齊藤学

千葉県行政書士会会員・葛南支部船橋幹事。 25年間の会社勤務経験を経て2016年に行政書士として独立。市民法務と国際業務を中心に活動し、ビザの申請取次業務にも従事。

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