ここ数年、クールジャパンが話題になっています。

 

日本独自の文化などを海外にアピールすることですが、このクールジャパンは在留資格とどのような関係にあるのでしょうか?詳しくご説明いたします。

 

クールジャパン

クールジャパンとは?

クールジャパンとは、日本独自の文化が、海外の人たちに高く評価される現象を言います。

現在、日本の政府は、このクールジャパンを「海外に広めていきたい日本独自の製品や文化」という意味まで拡大しています。そして政府は、日本食、伝統工芸、家電製品などを海外に広めることで、輸出や訪日客の増加を見込んでいるのです。

 

クールジャパンの意味

日本では、今後人口の減少が予想されます。人口が減るということは、内需も先細りになることを意味します。

そこで、需要を海外に求めることによって、打開しようと政府は考えたのです。その手段、日本の文化、産業を海外に展開するために、日本の魅力を海外に発信することを画策したのです。これが、クールジャパンの出発点です。

 

クールジャパン機構の設立

政府は、会社や団体が海外戦略を行うためには、海外に拠点を置いたり、資金を調達したりするなどの組織が必要だと考えました。そこで、そのための組織として、2013年にクールジャパン機構が官民ファンドとして設立されました。クールジャパン機構は、政府や民間から出資された資金をリスクマネーとして、文化や産業を海外展開する事業会社に供給しています。

 

クールジャパンと在留資格との関係は?

補助業務と在留資格

2017年10月28日の読売新聞電子版に、「クールジャパン長く学んで、補助業務に在留資格」という記事が掲載されています

この記事によると、海外展開を目的として、外国人の人材育成などを行うために、それまで認められていなかったアシスタントなどの補助業務に外国人留学生が就くことを認めるというものです。例えば、アニメやファッションなどの分野で、原画作成やデザインなどの創作業務を行う場合には、最長5年の在留資格が取得でき、また更新も可能としています。

 

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の対象となるケース

以下の分野に就労する留学生などに、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の取得が認められます。

 

アニメーション分野

  • (1) 日本の専門学校において、マンガ・アニメーション科を卒業し,専門士の称号を付与された外国人が、コンピュータ関連サービスを業務とする会社において、キャラクターデザイン等のゲーム開発業務に従事する場合
  • (2) 日本の専門学校において、マンガ・アニメーション科を卒業し,専門士の称号を付与された外国人が、アニメ制作会社において、絵コンテ等の構成や原画の作成といった主体的な創作活動に従事する場合
  • (3) 日本の専門学校において、マンガ・アニメーション科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、アニメ制作会社において、入社当初の6ヶ月程度背景の色付け等の指導を受けながら行いつつ、その後は絵コンテ等の構成や原画の作成といった主体的な創作活動に従事する場合 (※なお、アニメ制作会社において、主体的な創作活動を伴わない背景画の色付  け作業等の補助業務にのみに従事する場合は、認められません)

ファッション・デザイン分野

  • (1) 日本の専門学校において、デザイン科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、デザイン事務所においてデザイナーとして創作業務に従事する場合
  • (2) 大学の工学部を卒業した外国人が、自動車メーカーにおいてカーデザイナーとして自動車デザインに係る業務に従事する場合
  • (3) 日本の専門学校において、デザイン科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、服飾業を営む会社において、ファッションコーディネーターとして商品の企画販促や商品ディスプレイの考案等に従事する場合
  • (4) 日本の専門学校において、デザイン科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、服飾業を営む会社の海外広報業務を行う人材として採用された後、国内の複数の実店舗で3か月間販売・接客に係る実地研修を行い、その後本社で海外広報業務に従事する場合
  • (5)日本の専門学校において、デザイン科を卒業し、専門士の称号を付与された外国人が、服飾業を営む会社において、パタンナーとして、裁断・縫製等の制作過程を一部伴う創作活動に従事する場合 ※なお、服飾業を営む会社で主体的な創作活動を伴わない裁断・縫製等の制作過程に従事する場合、服飾業を営む会社の店舗・販売店で専ら接客・販売業務に従事する場合には、認められません。

食分野

食分野での就労でも、従事する職務内容に応じて、在留資格「技術・人文知識・国際業務」への該当性が審査されます。

 

また、日本料理の調理師としての就労を希望する外国人で、農林水産省が実施する「日本料理海外普及人材育成事業」の対象となる場合には、在留資格「特定活動」として就労が認められる可能性があります。

 

なお、日本で外国料理の調理師として就労する際には、在留資格「技能」への該当性が審査されることになります。

 

※過去に、飲食店チェーンで、3年間の滞在予定で海外展開業務を目的で申請されたが、実際には入社後2年間は実地研修の名目で店舗での調理・接客業務に従事させる計画であったことが審査の過程で明らかになったため、不許可になった例があります。

 

まとめ

新たな経済成長の手段として、クールジャパンが近年クローズアップされています。

 

ただ、クールジャパンを推進するためには、在留資格の取得を新たに認めていくなど、政府の後押しが必要であるといえるでしょう。