日本で働くには、就労ビザが必要です。しかも、その中のいくつかは学歴が要件となっています。どのビザで学歴が必要なのか、詳しくご説明いたします。

学歴が必要な就労ビザ

学歴が必要な就労ビザとは?

外国人雇用_学歴_必要_要件

 

日本に在留できる資格を「在留資格」と言います。

中でも、「研究」、「教育」、「技術・人文知識・国際業務」の4つの資格には、就労するために「学歴」が基本的な要件となっています。

学歴が必要なビザの内容

「研究」ビザは、国や地方公共団体の機関・特殊法人などと契約を行い、試験、調査、研究などの仕事ができるものです。

「教育」ビザは、小・中・高等学校、専修学校、各種学校などで、教育をする活動を行うことができるものです。

「技術」ビザは、理学、工学などの自然科学の分野に関する技術、あるいは知識を必要とする業務を行うことができるものです。

人文知識・国際業務」ビザは、法律、経済学などの人文科学の分野に関する技術、あるいは知識を必要とする業務を行うことができるものです。日本における就労ビザの中で、もっともオーソドックスな在留資格であり、以下のような活動が可能です。

 

技術・人文知識・国際業務
本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学,工学その他の自然科学の分野若しくは法律学,経済学,社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動(一の表の教授の項,芸術の項及び報道の項の下欄に掲げる活動並びにこの表の経営・管理の項から教育の項まで,企業内転勤の項及び興行の項の下欄に掲げる活動を除く。)。
該当例としては,機械工学等の技術者,通訳,デザイナー,私企業の語学教師など。

(出典:法務省  技術・人文知識・国際業務)

 

必要な要件とは?

この4つのビザでは、従事しようとする業務について、

  • 関連する科目を専攻し、大学を卒業し、またはこれと同等以上の教育を受けたこと
  • 関連する科目を専攻し「本邦」の専修学校の専門課程を修了したこと
  • 10年以上の実務経験を有すること
  • 以上のいずれかを満たしていること

という基準が定められています。

卒業証明書の見方

海外の大学の卒業証明書の表記

海外の大学を卒業している場合には、卒業証明書を見て、要件を満たしているか確認する必要があります。

卒業証明書の中に、以下の文言があれば、学歴の要件はクリアしています。

  • 「Associate」(準学士)
  • 「Bachelor」(学士)
  • 「Master」(修士)
  • 「Doctor」(博士)

海外の学校制度の注意点

学校制度は、国によって違いますので、上記の基準が完全に当てはまるということではありません。

また、外国人本人が大学だと思っていても、大学ではなく専門学校だった場合には、要件に当てはまらないことになります。

ただその反対に、上記の文言が入っていなくても、日本の大学に相当する学校を卒業していれば、要件を満たすこともあります。

学歴の要件を満たしていないときは?

実務経験の証明

「自分は高卒だから、ビザの取得は難しい」と考えて、ビザの取得をあきらめる人がいるかもしれません。

ただ、学歴の要件を満たしていなくても、実務経験で要件を満たすことができる可能性があります。業務内容にもよりますが、「技術・人文知識・国際業務」は、3年、あるいは10年の実務経験があることを証明できれば、ビザの取得が可能になる場合もります。

理由書の提出

理由書」とは、外国人が日本に在留する根拠やあるいは、外国人の在留状況に変化があった際に、申請書では説明しきれない理由を補足するためのものです。

今回の学歴の要件でも、申請書添付資料で説明しきれない事情をこの「理由書」という形で補足することも有効です。

例えば、文系の学歴を持つ外国人をITエンジニアとして採用する場合に、この「理由書」を作成するのです。その内容としては、「入社後に専攻した知識を必要とするプロジェクト開発に携わる予定がある」とか「入社後の教育(OJT)によって、エンジニアの技術を習得させる」などです。

まとめ

学歴を要件とする就労ビザを取得した場合、仮に学歴を満たさない場合でも、実務経験や理由書を利用して、申請することを検討してみましょう。