就労ビザの中でも、一般的に多く取得されているのが、「技術・人文知識・国際業務」というビザです。
このビザは、雇用する外国人の仕事内容が、技術、人文知識、国際業務に該当する場合に取得できるビザです。
このうち、技術については、どのような要件が必要で、どんな職業が該当するのでしょうか。
技術の分野について詳しく説明します。

技術・人文知識・国際業務の要件

就労ビザを取得するためには、仕事内容が要件を満たす必要があります。「技術・人文知識・国際業務」の要件を満たす仕事とは、どんな仕事でしょうか。

入管法では、理学、工学その他の自然科学の分野もしくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野において技術や知識を要する業務と、外国の文化に基盤を有する思考もしくは感受性を必要とする業務に従事する活動と定められています。

いずれにしても、就労ビザをとるためには、一定水準以上の専門的な知識や技能が必要な仕事でなければならないとされています。

技術の分野とは?

上記の仕事内容のうち、理学、工学その他の自然科学の分野が「技術」に該当します。
いわゆる理系科目と呼ばれるような分野です。産業分類的には、工業、ITなど科学系の分野での仕事が該当します。

人文知識とは?

法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野が「人文知識」に該当します。
いわゆる文系科目と呼ばれる分野です。経営学の知識、技術による経営マネジメントなど幅広い産業での仕事が該当します。

国際業務とは?

国際業務とは、母国語を活用して通訳や翻訳を行ったり、外国人対応の接客を行ったりする場合が該当します。

技術の分野に該当するのはどんな職種?

理系の分野とはいえ、さまざまな種類があります。工学にしても、建築、機械、電気、ITの分野があります。また、化学においても、化学の知識、技能を用いた研究開発を行う仕事も該当します。

大学の理系と呼ばれる分野の学生が就職する職種をイメージすると、イメージしやすいかもしれません。ただし、外国人の場合、履修した内容と仕事内容が一致する必要があります。ここでは、ほんの一例ですが、どんな職種があるのか、具体的に例をあげてみます。

建築関係

建築技術の基礎研究、応用研究、建設事情調査等の業務。
土木や建築に関する研究開発、解析、構造設計に係る業務。
建築の現場作業の仕事では、「技術・人文知識・国際業務」の就労ビザを取得することができません。

機械関係

自動車メーカーでの製品開発、テスト、技術開発に係る業務。
各種機械の技術開発、研究に係る業務。
自動車や機械部品の組み立て等の現場作業は、この就労ビザに該当しないため、注意が必要です。

IT関係

オンラインゲームの開発、システム設計、総合試験、検査等の業務。
ソフトウェアの開発、プログラマー、システムエンジニア等の業務。
システム解析、テクニカルサポート、開発業務。

技術の就労ビザを取るために必要な資格

上記のような仕事で雇うような人であれば、それなりの技術、資格を持っているケースが多いですが、「技術・人文知識・国際業務」の就労ビザを取得するためには、仕事に必要な資格・技能が証明できるかどうかが判断のカギとなります。

例えば、どのような外国人であれば、技術の分野として就労ビザを取得できるのでしょうか。

学位を持っている人

日本の大学、あるいは海外の大学を卒業した人です。単に卒業したということではなく、学位があるかどうかが就労ビザ取得のポイントになります。
取得した学位の分野と、やろうとしている仕事の分野が一致しておく必要があります。
学位は、学士、修士、博士といずれでも構いません。

専門学校を卒業している人

日本の専門学校を卒業し、専門士の称号が付与されていることが条件とされています。海外の専門学校の卒業では対象になりませんので、注意が必要です。

10年以上の実務経験

学位や専門士がなくても、その仕事に関する10年以上の実務経験があれば、認められる場合があります。ただし、実務経験を証明しなければならない難しさがあります。

専門的な資格を持っている人

ITの分野においては、指定された資格がある人は就労ビザを取得できます。
基本情報技術者試験、システムアーキテクト試験、ITストラテジスト試験などの試験が指定されています。また、日本の資格だけでなく、中国やフィリピン、ベトナム、タイなどにおけるIT試験も対象となっています。

まとめ

就労ビザの「技術・人文知識・国際業務」のうち、「技術」の分野は、建築や機械、ITなど理系と呼ばれる専門分野に関する仕事です。仕事に関する専門分野を学び、学位や実務経験、専門資格を有している人が就労ビザを取得することができます。