【身元保証書とは?】3つのポイントと身元保証人の責任範囲

外国人が日本に在留する際には、在留資格が必要になります。

 

この在留資格の取得などの手続きは、入国管理局で行うことになりますが、その際に「身元保証書」の提出を求められることがあります。

 

この「身元保証書」について、詳しくご説明いたします。

 

身元保証書とは?

身元保証書とは?

「身元保証書」とは、文字通どおり、日本に在留する外国人の身元を保証する証明書です。外国人が日本で生活する上で、不都合が生じないように指導を行ったり、経済的に困ったときには援助を行ったりする人が必要です。

 

このような役目を担う人を「身元保証人」と言いますが、外国人にこの身元保証人が確かにいることを証明するものが、「身元保証書」ということになります。特に、日本人の配偶者等・定住者等などの身分、または地位に基づく在留資格を取得更新変更する場合には、身元保証人を求められることがあります。


身元保証書の内容とは?

この「身元保証書」では、以下の3つの内容を保証することになります。

 

  1.    滞在費
  2.    帰国旅費
  3.    日本国の法令を遵守すること

この3点を保証した上で、身元保証人の氏名、住所、職業(会社名など)、国籍(在留資格・期間)、本人との関係を記載することになります。

 

身元保証書のフォーマットと書き方

「身元保証書」のフォーマットは、こちらです(法務省HPより転載)。

 

なお、「身元保証書」には、ビザ申請人の国籍・職業・氏名・性別・生年月日を記載します。氏名は、必ず旅券上のアルファベット表記で記載します。

 

さらに、身元保証人となる人の住所・職業・氏名・生年月日・電話番号・FAX番号・申請人との関係を記載します。また、ビザ申請人を会社・団体が招へいする場合には、担当者名・所属・電話番号・FAX番号も記載します。


身元保証人とは?

身元保証人になれる人は?

身元保証人になれる人には、身元保証人としての責任を果たせることができる能力、資力と、身元保証人となる意思が必要です。

 

以上のような条件があれば、日本人だけでなく、日本に滞在している外国人でも身元保証人になることができます。

 

ただ、先ほどもご説明したように、いざとなれば経済的援助も費用必要になりますので、一定以上の収入や資産が必要になります。従って、単なる名義貸し的な身元保証人は認められないことになります。

 

もし、日本に滞在する外国人で収入や資産がないのに身元保証人になった場合、その人の在留資格の更新手続きに影響が出ることがありますので、注意が必要です。

身元保証人の責任範囲は?

身元保証人には、どの範囲まで責任があるのでしょうか?

 

外務省のホームページでは、外国人本人が日本で適法に滞在していることを在外公館長(日本大使館、総領事館など)に対して保証する人が「身元保証人」である、としています。なお、身元保証人の責任は、日本の民法の「保証人」という法的な責任を負うということではなく、むしろ道義的責任です。

 

例えば、先ほどご説明した身元保証書の「保証すべき事項(滞在費、帰国旅費、法令の遵守)」について、本人が対応できない時、それ以降のビザ申請で身元保証人となった人の信頼性が失われることになります。

 

つまり、本人が金銭を支払えないからといって、代わりに支払う義務が生じる「連帯保証人」とは違うということです。

 

あくまでも、身元保証人の責任は、入国管理法上の責任、及び道義的責任ととどまるということです。ただ、身元保証人が本人との関係を偽った書類を作成したような場合は、当然ながら刑事的責任は問われます。

 

まとめ

身元保証書は、在留資格の手続きで、重要な資料となります。

 

ただ、身元保証人は日本の民法上の「保証人」とは違い、道義的責任にとどまるものですから、金銭的な負担を肩代わりするなどの責任には及ばないことになります。

 

行政書士井上通夫

熊本県出身。福岡大学法学部法律学科卒業。在学中は、新聞部編集長として、学内新聞を発行。憲法・行政法ゼミ(石村ゼミ第18期生)所属。大学卒業後は、大手信販会社、大手学習塾に勤務。平成18年度行政書士試験に合格後、平成20年7月福岡市で行政書士事務所を開業、現在に至る。扱う案件は、主に相続・遺言、民事法務(内容証明・契約書・離婚協議書等)、公益法人業務(社団・財団法人)など幅広く対応。

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