就労ビザには、「在留期間」があります。もし引き続き、日本に在留したいのであれば、更新手続を行う必要があります。もちろん、手続きをすれば必ず認められるということはなく、審査基準をクリアしなければなりません。

更新の際の審査基準について、詳しくご説明いたします。

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就労ビザ更新の審査基準

現在の活動

一部例外はありますが、現在の活動実態と、在留資格の内容がかけ離れている場合には、更新されない可能性が高くなります。

例えば、在留資格が「留学」なのに、実態としてアルバイトばかりしていた場合には、明らかに在留資格と実態がかけ離れていますから、更新がかなり難しいでしょう。

日本に滞在時間中に、活動そのものに変化があった場合には、在留資格の変更を行う必要があります。

上陸許可基準への適合

上陸基準とは、外国人が日本に上陸する際に、"問題がないかどうか" という点を審査される基準です。更新申請の場合にも、外国人が上陸した際の「上陸許可」と、滞在中の活動が合致しているのか、審査されます。

滞在中の行動

素行不良でないか

退去強制の事由に該当するような重大な刑事事件を犯した場合は、在留資格の更新がかなり不利になります。主犯は国外退去処分になりますが、関与して刑事処分を受けた場合は、素行不良と判断さます。

生計を立てられているか

世帯で将来的にわたり、安定した生活を継続できるかがポイントです。日本での生活が、公共の負担(生活保護など)でまかなわれていないかも判断材料になります。

ただし、公共の負担でも、人道上の理由がある場合には、考慮されます。

雇用・労働条件が適正であるか

就労している場合、雇用・労働条件が適正であるかが、判断基準となります。ただ、この基準に問題があったとしても、これは雇用者側に責任がある場合も考えられる為、その点も加味されます。

納税しているか

納税をしているかも、判断基準です。もし、高額、あるいは長期間な未納があれば、更新がかなり厳しくなる可能性があります。特に、未納が理由で、刑事罰を受けた場合には、かなりのマイナスポイントです。 

在留カードの申請をきちんとしているか

日本に中長期滞在する外国人は、在留カードの所持が義務付けられています。この在留カードを紛失したままだったり、有効期限が過ぎても更新していなかったりしていた場合は、更新がかなり難しくなりますなお、在留カードが不要の外国人滞在者は、以下の項目に該当する人です。

  1. 3ヶ月以下の在留期間
  2. 短期滞在の在留資格
  3. 外交または公用の在留資格
  4. 上記①~③の外国人に準ずるものとして法務省令で定める人
  5. 特別永住者(※特別永住者証明書のため)

入国管理局の内部資料

法務省から、「在留資格の変更,在留期間の更新許可のガイドライン」という資料が出されています。これを基にして、入国管理局は、在留資格の更新手続きを審査しています。このガイドラインは、数年ごとに改正されています。「平成28年3月」の版では、以下の7点を判断基準として記載されています。

  1. 行おうとする活動が申請に係る入管法別表に掲げる在留資格に該当すること:活動が「入管法別表第一に掲げる在留資格」の場合は同表の下欄に掲げる活動、「入管法別表第二に掲げる在留資格」については同表の下欄に掲げる身分、または地位を有する者としての活動であることが必要。
  2. 法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること:入管法別表第1の2の表又は4の表に掲げる在留資格の下欄に掲げる活動を行おうとする場合、在留資格変更及び在留期間更新でも、原則として上陸許可 基準に適合していること。
  3. 素行が不良でないこと:善良であることが前提で、良好でない場合には消極的な要素として評価される。
  4. 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること:所有する資産又は技能等から、将来において安定した生活が見込まれること。
  5. 雇用・労働条件が適正であること:雇用・労働条件が、労働関係法規に適合していること。
  6. 納税義務を履行していること:納税義務を履行していない場合、消極的な要素として評価される。
  7. 入管法に定める届出等の義務を履行していること:中長期間在留する外国人は、在留カードの記載事項に係る届出・在留カードの有効期間更新申請・紛失等による在留カードの再交付申請・在留カードの返納・所属機関等に関する届出などの義務を履行していることが必要。

ただし、1の「在留資格該当性について」は、許可する際に必要な要件であり、2の「上陸許可基準について」は原則として適合していることが求められる、としています。

また、3-7については、すべて該当する場合であっても,すべての事情を総合的に考慮した結果、更新を許可しないこともある、としています

まとめ

日本に在留する外国人にとって、在留資格が更新されるかは、大きな問題です。ご説明したように、在留資格の遵守、上陸基準の適合、在留期間中の行動などが総合的に審査されることになります。