日本に90日以上の長期にわたり滞在する外国人は、日本での活動に応じた「在留資格」が与えられますが、もし「日本での活動」が変わった場合、有している在留資格も変更しなければなりません。

今回は有している「在留資格」が変更になった場合について解説していきます。

「在留資格変更許可申請」とは?

在留資格を有している外国人が日本にいる目的が変更になったり、日本で行う活動が変更になったりした場合、現在有している在留資格の変更が必要になります。

それを「在留資格変更」と言います。

「在留資格変更」は法務大臣に対して「日本に滞在する目的が変更になったので、今持っている在留資格の変更を許可してください。」という申請を提出することによって行います。

これを「在留資格変更許可申請」と言います。

例えば日本に留学している留学生が日本で就職するために「技術・人文知識・国際業務」等の就労資格に変更する、日本で働いていた外国人が日本人と結婚して「日本人の配偶者等」の在留資格に変更するなどの場合です。

「在留資格変更許可申請」の手続きをするためには?

在留資格変更許可申請を行うためには、現在本人が有している在留資格と、変更したい在留資格を明確にする必要があります。

理由は2つあります。

第一に希望する在留資格に変更は可能なのかを明らかにすることと、第二に変更しようとする在留資格によって、使用する申請書や準備する書類が異なるためです。

希望する在留資格への変更は可能か否かについては、法務省のホームページに「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」が掲載されていますので、参考にすると良いでしょう。

http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00058.html

また変更許可申請時に使用する書類ですが、変更したい在留資格によって、使用する変更許可申請書が異なります。お近くの地方出入国在留管理局の窓口か法務省のホームページで入手できます。

http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-2-1.html

また日本でどのような活動を行うかによって、申請書以外に提出しなければならない書類が異なります。これについても法務省のホームページに掲載がありますので、確認して準備を行ってください。

http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/ZAIRYU_HENKO/zairyu_henko10.html

書類の準備が整ったら本人の住所を管轄する地方出入国在留管理局またはその支局もしくは出張所に申請を行います。管轄については出入国在留管理庁のホームページで確認できます。

http://www.immi-moj.go.jp/soshiki/index.html

その際、現在有している在留カード(外国人登録証明書)とパスポートの提示が必要となりますので、必ず持参するようにしてください。

また資格外活動許可を受けている方は資格外活動許可の提示も必要となります。

万が一パスポートや在留カードなど提示できない場合には、その理由を記載した理由書の提示も必要となります。

申請後の流れは?

出入国管理局に申請が受理されると申請受付票が交付されます。

この受付票には申請番号が記載されています。

申請後、審査状況を問い合わせる際にこの申請番号が必要となりますし、申請結果を出入国管理局に確認に行く際に必要となりますので、失くさないよう気をつけましょう。

在留資格変更許可申請の標準処理期間は2週間から1か月となっていますが申請内容によっては2か月以上かかる場合もあります。

申請結果が出ると申請時に書類と一緒に提出した葉書が送られてきます。

このハガキには「許可」「不許可」のはっきりとした明示はされず「あなたの申請について、結果をお知らせしますので、●月●日までに下記のものを持参のうえ、当初においでください。」という内容になっています。

持参するものは、パスポート、現在有している在留カード、申請受付票、葉書となります。

実は葉書の持ち物欄には「収入印紙」という記載があります。

ここに○が付されていた場合は「許可」が出たと考えても良いでしょう。この収入印紙は許可が出た場合に必要となる手数料となるためです。その場合には、指定された収入印紙を郵便局で購入し、持参してください。窓口で手数料納付書に貼付しサインを記載すると新しい在留カードが交付されます。

予め法務省のホームページから手数料納付書をダウンロードしていき、サインや日付等を記入していくと手続きがスムーズかもしれません。

残念ながら不許可の場合は「収入印紙」の欄にレ点がなく「現金を○○円用意してくるように」記載があることが多いです。

ただこのような記載があっても必ず不許可と決まっている場合ばかりではないようですので、結果通知の葉書を受け取ったらなるべく早目に出入国管理局に行くことをお勧めいたします。

書類作成上の注意点

書類を作成する際、まず申請書の記載間違いなどはないよう十分に気をつけましょう。特に在留カード番号、在留期間、パスポート番号、生年月日など間違いやすいので十分気をつけましょう。

またどの在留資格に変更したいかによって提出書類が違うのは既述の通りですが、提出書類の中には戸籍や住民票など日本の役所において取得するものが多々あります。日本の役所が発行する書類については発行日から3ヶ月以内のものを提出する必要がありますので、取得する時期に気を付けてください。

また変更の理由書を作成する際には「在留資格変更、在留期間の更新許可のガイドライン」に沿ってなるべく具体的に説明することが大変重要となります。

例えば就労系の在留資格に変更したい場合には、雇用・労働条件が適正であり、本人の学歴や能力に合致した業務内容であることや、今までも日本の法律を遵守し、税金や年金もきちんと納めていることも書面で説明していきます。

日本人と結婚した人などは偽装結婚ではないこと、今後の生活をしていく上で経済的にも問題がないこと、などを説明していきましょう。

出入国管理局は申請の内容を書面でのみ判断します。

説明不足によって不許可にならないよう丁寧に書類を揃え、理由書で説明をしていくようにしてください。

提出した書類中、外国語の書類には必ず日本語訳を付してください。

また原則として申請の際、提出した書類は返却されません。書類の返却を希望する場合は申請時にその旨申し出るようにし下さい。

留学生を雇用する場合

日本で学んでいる留学生を日本の会社で雇用する場合、この「在留資格変更許可申請」を行い、留学の在留資格から就労系の在留資格に変更する必要があります。

現在就労系の在留資格もいくつかあり、雇用する留学生の仕事内容などによりどの在留資格への変更が適しているのか、の検討が必要となります。

留学生を雇用し、就労系の在留資格に変更する場合は、本人の学歴や企業が任せたい仕事内容を考慮し、変更する在留資格の検討を行ってください。

「技術・人文知識・国際業務」は就労系の在留資格の中でもよく知られていますが、留学生の学歴と日本の会社での仕事内容の関連性等、「技術、人文知識・国際業務」の在留資格を取得する法的要件をクリアしていなければ許可はおりません。

法務省のホームページに留学生の在留資格「技術・人文知識・国際業務」への変更許可ガイドラインが掲載されていますので、出入国管理局がどのような点に着目して審査を行うかの参考にしてください。

http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00091.html

また留学生の場合、資格外活動許可を受けてアルバイトを行っている方が大半ですが、中にはアルバイトをし過ぎていたり、納税義務を怠っていたりする場合もあります。

在留資格変更許可申請時、出入国管理局への提出書類にはなっていませんが、できれば納税課税証明書を取得してもらい、確認をしておくのも良いかもしれません。

「在留資格変更許可申請」のポイント 

在留資格変更許可申請は現在何らかの在留資格を有して日本に在留している外国人が行う手続きです。

そのため本人が出入国管理局に出頭して行う事が原則です。

しかし、何等かの理由で本人が出頭することが出来ない場合は下記の者が代理で申請を行うことも出来ます。

1.申請人本人の代理人

2.申請人本人から依頼を受けた下記の取次者

(1)申請人が経営している期間又は雇用されている機関の職員

(2)申請人が研修又は教育を受けている機関の職員

(3)外国人が行う技能、技術又は知識を習得する活動の監理を行う団体

(4)外国人の円滑な受入を図ることを目的とする公益法人の職員

(5)地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士又は行政書士

3.申請人本人が16歳未満の場合又は疾病その他の事由により自ら出頭できない場合には、その親族又は同居者若しくはこれに準ずる者で地方出入国在留管理局長が適当の認めるもの

これらの者が申請書を提出する場合、申請人本人は出頭しなくても良いですが、必ず日本に滞在していなければなりません。

許可が下りた場合の新しい在留カードの受取も申請人本人か上記の者に限ります。

また在留資格変更許可申請をした外国人が現在有している在留資格の有効期限が到来したとしても、現有の在留資格満了日から2ヶ月を経過する日、又は処分の日いずれか早い方の日までの間、現有の在留資格をもって日本にいることが出来ます。

ただし、何の処分もされないまま現有の在留資格満了日から2ヶ月が経過してしまうと日本に滞在することが出来なくなってしまいますので、上記の申請結果の葉書が届いたらなるべく早く出入国在留管理局に出向くようにしましょう。

万が一、満了日から2ヶ月を経過する日の10日前までに通知の葉書が手元に届かない場合は出入国在留管理局に問い合わせをするようにしてください。

当然ですが葉書は郵送で届きます。申請時と住所が変更したような場合には、必ず出入国在留管理局に届け出るようにしてください。

万が一変更許可申請が不許可になった時点で現有の在留資格が満了していた場合は、その時点から30日もしくは31日の特別活動という帰国準備期間が与えられることとなります。

その期間で出国の準備をするか、もしくは再申請を行うか次の対応を考えていくことになります。

まとめ

在留資格変更許可申請は原則的には現在何らかの在留資格を有し日本に在留している外国人が行う手続きですので、当然変更申請の際の審査では今までの日本での生活状況も審査されます。

例えば法令を遵守しているか、納税の義務は果たしているか等です。

今後も日本での生活を考えている外国人の方は現在の生活が在留資格変更に影響を及ぼす可能性があることも心に留めておいていただければと思います。